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医療法人社団なかよし会日吉メディカルクリニック

日吉メディカル

リウマチ科の主な病気

関節リウマチ

 
関節リウマチとは、関節の内面を覆っている滑膜に炎症を起こし、関節の痛みや腫れ、こわばりなどを引き起こす自己免疫疾患です。
自己免疫疾患とは、誤って自分自身の細胞や組織を攻撃してしまう病気を指します。
放っておくと軟骨や骨が破壊されて関節の機能が損なわれ、関節が変形してしまいます。
手や足の関節で起こりやすく、左右対称に症じる事もあります。
なかには、発熱や疲れやすい、食欲がないなどの全身症状が生じ、炎症が肺や血管など全身に広がることもあります。
早期治療が望まれますので、お早めにご受診下さい。

【症状】

・関節の痛み、腫れ、朝のこわばり
・関節の変形、脱臼
・関節の機能不全

【治療】

・薬物療法
・手術療法

リウマチ性多発筋痛症

 
リウマチ性多発筋痛症(PMR)とは原因はわからないものの、肩や頚部に痛みが起こる炎症を主体とする病気です。加齢とともに有病率は増し男女比は1対2、70~80歳代の女性が最も多いと言われています。
血液検査でCRPや赤沈といった炎症反応をしめす数値の上昇があります。

【症状】

・肩の痛み(70~95%)
・頚部、臀部痛(50~70%)
・大腿の疼痛、こわばり など

【治療】

・主としてステロイドの内服

全身性エリテマトーデス

全身性エリテマトーデス(SLE)とは、自分の免疫システムが誤って自分の正常な細胞を攻撃してしまう自己免疫疾患のひとつで、全身のさまざまな臓器に炎症や組織障害が生じる病気です。
発熱や全身倦怠感のほかに皮膚症状、関節炎などの様々な症状が全身に現れるという特徴があります。
SLEは国から医療費助成が受けられる指定難病として認められています。

【症状】

・皮膚疾患(蝶形紅斑は全身性エリテマトーデスに特徴的であり、高い頻度でみられます。)
・関節痛・関節炎
・尿蛋白、顔や手足のむくみ、腎機能低下
・口内炎
・光線過敏 など

【治療】

・薬物療法が中心となります。

強皮症

強皮症には全身性強皮症と限局性強皮症があります。
男女比は1:12であり、30~50歳代の女性に多く見られます。
全身性強皮症の患者さんでは、発症から5~6年の間に主な症状があらわれることが多いため、最初の5~6年は
しっかりと治療を行い、病態を悪化させないように治療に取り組むことが重要です。

【症状】

・レイノー現象(冷たいものに触れると手指が蒼白〜紫色になる症状)
・皮膚硬化(皮膚硬化は手指の腫れぼったい感じ、こわばり)
・肺線維症(ひどくなると空咳や息苦しさが生じ、酸素吸入を必要とすることもあります。)
・逆流性食道炎、便秘、下痢
・手足の屈曲拘縮、関節痛

【治療】

・薬物療法

多発性筋炎・皮膚筋炎

 
多発性筋炎・皮膚筋炎とは、自分の臓器に対して免疫反応を起こしてしまう膠原病の一種で、筋肉や
皮膚、肺などに炎症が起こる病気です。
主に体幹や四肢近位筋、頸筋、咽頭筋などの筋力低下を徐々にきたします。
手指、肘関節や膝関節のがさがさした紅斑、上眼瞼の腫れぼったい紅斑などの特徴的な皮膚
症状がある場合は、皮膚筋炎と呼ばれます。

【症状】

・筋力低下
・上眼瞼の皮疹(ヘリオトロープ疹)
・手指や肘に生じる屈曲面の皮疹(ゴットロン疹)など

【治療】

ステロイドや免疫抑制剤を中心とした薬物療法

シェーグレン症候群

 
シェーグレン症候群は膠原病のひとつで、涙腺と唾液腺を標的として自分の免疫が攻撃することによって発症します。

【症状】

・口腔乾燥(口が渇く、虫歯になりやすい など)
・ドライアイ など

【治療】

・薬物療法
・点眼薬 
・人工唾液

混合性結合組織病(MCTD)

混合性結合組織病とは、膠原病のひとつです。
全身性エリテマトーデス、全身性強皮症、多発性筋炎の3つの膠原病のうち、2つ以上の症状が
混在し、さらに血液検査で抗U1ーRNP抗体という自己抗体が高値陽性となる病気です。
この病気の患者さんの約80%は女性です。原因のわかっていない難病のひとつです。

【症状】

・レイノー現象(冷たいものに触れると手指が蒼白~紫色になる症状)
・関節の炎症
・手の腫れ
・筋力低下
・嚥下困難
・胸焼け
・息切れ など

抗リン脂質抗体症候群

抗リン脂質抗体症候群(APS)は自己免疫疾患のひとつです。血液中に抗リン脂質抗体と言う抗体が出現し、習慣的に流産を起こしたり血栓症をおこす病気です。APSと他の膠原病に合併する続発性APSがおよそ同数あると言われています。続発性APSの約半数は全身性エリテマトーデス(SLE)に合併しています。
全国に1万人以上の患者さんがいると推定されます。原因は不明で遺伝性はありません。
日常生活において血栓症の危険因子を減らすことが必要となります。
具体的には、禁煙、高血圧や脂質異常症の改善、経口避妊薬の中止などが必要です。

【症状】

≪血栓が起こる部位≫
・脳(脳梗塞・頭痛・知的障害・意識障害・てんかん など)
・肺(肺静脈瘤血栓症・肺高血圧 など)
・心臓(心筋梗塞など)
・目(網膜動脈の血栓による失明)
・下肢(皮膚潰瘍・紫斑など)

≪その他≫
・胎盤の機能不全(習慣性流産・胎児仮死・胎児発育遅延など)

【治療】

ワルファリンおよび抗血小板薬による血栓症の二次予防が中心です。

血管炎症候群

血管炎症候群とは、全身のさまざまな血管に炎症が起こり、血管の流れに不具合がおきる病気をまとめて呼ぶものです。障害される血管の太さによって病型が分類されます。
全身のありとあらゆる場所に血管が走っている為、皮膚、神経、腎臓、肺、消化管、心臓などの多くの臓器に影響を及ぼします。
いずれも免疫の不具合が関わって起こると考えられていますが、はっきりとした原因はわかっていません。

【症状】

発熱、全身倦怠感、体重減少などの全身症状が共通に現れます。
その障害される臓器によって出現する症状は異なります。

【治療】

ステロイドや免疫抑制剤が用いられます。

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